高知聖園ベビーホーム/園長 兼
児童家庭支援センター 高知みそのセンター長/武樋 保恵
私たち社会福祉法人みその児童福祉会では、高知市新本町において「乳児院:高知聖園ベビーホーム」と「児童家庭支援センター高知みその」を運営しています。「児童家庭支援センター」とは、児童福祉法第44条の2に基づき、地域の児童の福祉に関する問題について市町村、児童相談所、児童福祉施設等との連絡調整その他厚生労働省令の定める
援助を総合的に行うことを目的とする児童福祉施設で、子育て中のご家族と一緒に子どもたちが健やかに成長していけるようにと活動しています。具体的には、子育てを行う
うえでの様々な困りごと、悩みをお伺いしながら、ご家族と一緒に考え、乗り越えて
いけるよう支えていきます。「高知みその」は、産前産後の様々な支援、乳幼児期の病院等の受診同行、また、家庭訪問や来所による育児相談など、その時々の状況に応じて必要な支援を実施しています。そして、「乳児院:高知聖園ベビーホーム」では、現状では
養育を行うことが困難なご家庭から、乳幼児を児童相談所を通じてお預かりし養育を行いながら、再びご家族が一緒に暮らせるよう養育支援も行う施設です。「高知みその」と「高知聖園ベビーホーム」は連携、協働しながら、地域の子育て支援を実施しています。
「高知おむつバンク(乳児院:高知聖園ベビーホームが運営)」は、高知東ロータリークラブさんのご支援により2017年に「高知聖園ベビーホーム」の中に開設し、活動を
開始しました。サイズの合わなくなった紙おむつ(未開封)をご寄付いただき、経済的
困窮等の理由によって養育に困難を抱えているご家庭におむつをお届けする活動を行っていますが、おむつを届けるだけでなく、様々な困りごとに対してサポートし、困難な状況が少しでも改善していけるようにご家族を支えていきたいと考えています。
育児中のご家族が心身ともに疲れ切ってしまわないように、孤独の中で育児をしていくようなことがないように、ご家族と子どもたちを包み込んでいけるような支援を行って
いきたいと思っています。
私たちは、今まで出会ったご家族を通じて、自ら困難を表明することが容易でない方や支援を受けることへの抵抗感を持つ方がいらっしゃることも少なくないという事を切実に感じています。本当は誰かに助けてほしいけれど、声を上げることや支援してもらうことに躊躇してしまう。そして心細い思いの中で育児を一生懸命行っている。そんな方々と
何とかつながり「ひとりじゃないんだ」と感じてほしいと願っています。
「寄付してもらった紙おむつをお渡ししたいです。」と声がけすることで、つながる
きっかけとなり、さらには困りごとを共有することができれば・・・
「困っている子どもとそのご家庭を支援したい」という多くの方の善意を形にする
取組の一つとして、今後も私たちがその仲介役を果たしつつ、子育て家庭への支援を充実させていくことができればと願っております。
このホームページにご来訪くださり、そして、子育てに困難を抱えるご家庭への関心を寄せてくださった皆様に心より感謝申し上げます。
2017-2018 高知東ロータリークラブ財団委員会委員長/西森 やよい
子育て中に余ってしまった紙おむつを高知みそのベビーホームさんに寄付したことが
すべてのきっかけでした。
寄付した紙おむつの用途を高知みそのベビーホームさんから教えていただいたことに
よって,一緒に暮らすことに困難を抱えるご家庭があること,そのようなご家庭を
支援する活動があることを知りました。
そのころたまたま出会った知人との会話によって,そのような活動を支援したいと
願う人がいることにも気付きました。
そのような願いを形あるものとし、確実に子育て家庭に伝えるシステムができないかと考え、高知みそのベビーホームさんや関係団体の皆様と相談し合ってできたのが「高知おむつバンク」構想でした。
2017年12月,高知東ロータリークラブ地区補助金事業を活用したキックオフイベントによって発足した高知おむつバンクは、高知みそのベビーホームさんにより着実に
運営され、成長を続けています。
この間,多くの寄付とともに「子育てを頑張っているご家庭を支援したい。」との
ご厚情が寄せられているとうかがっております。
皆様の善意と優しさによって子育て家庭が温かく包まれる社会が今後も続いていきますよう,高知おむつバンク事業がますます発展していくことを心より祈念申し上げます。